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タケダ理研 TR-6364 (ニキシー管マルチメータ) その1

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タケダ理研 TR-6364 (ニキシー管マルチメータ) その1


先日、外見に一目惚れをして入手しました。
ニキシー管ディスプレイのマルチメータです。
私のセンスではとてもカッコいいと感じます。
また、このサイズで "MINI-MULTIMETER" を名乗るあたりがいじらしいです。
こんな外観ですが、なんと電池動作が可能です。(UM-2 x10)

ジャンクという説明でしたが、いくつか調整が必要なことを除いて、
機能はほぼ OK でした。
40 年前の製品としてはけっこう状態が良いです。
あまり使われてこなかったのではないでしょうか?

上面
側面
背面


☆主要緒元
・表示:4桁(9999 カウント+符号)+オーバーレンジ
・オートレンジ切り替え
・直流電圧:最大入力 1100V
 測定レンジ:1V / 10V / 100V / 1000V
・交流電圧:最大入力 500V rms
 測定レンジ:1V / 10V / 100V / 500V
・直流電流:最大入力 3A
 測定レンジ:1mA / 10mA / 100mA / 1000mA
・交流電流:最大入力 3A
 測定レンジ:1mA / 10mA / 100mA / 1000mA
・抵抗:最大入力(耐圧?) 100V
 測定レンジ:1kΩ / 10kΩ / 100kΩ / 1MΩ / 10MΩ
・最小感度 100uV / 0.1uA / 0.1Ω
・電源:AC 入力 (100V) / DC 入力 (+12V, センターマイナス) / 乾電池 (単二型x10)
・電池残量チェック端子、ホールド、レンジ固定端子

☆そのほか気付いたこと
・説明書、資料無し
・1973-74 年製?
・ADC は積分型と思われる
・ロジックは 74L シリーズの TTL で構成
・ニキシー管ドライバは 74141 、ダイナミック駆動
・心臓部(?) は MOSTEK の MK5007P(4桁カウンタ)を使用
・ディスプレイの更新は 5Hz くらい
・AC 測定時の電圧安定に時間がかかる
背面のサーキットプロテクタは何に対するものか不明 電流計測の保護用

☆状況
・計測誤差が大きい:電圧 +100V レンジで +5% 程度?
・AC レンジでオフセット誤差 12 count.
・コイル鳴き

測定端子をショートさせたときを上の写真に示します。
V AC モードと mA AC モードでは ".0012" 表示となってしまいます。
DC 測定および kΩ モードでは正常に ".0000" となること(冒頭写真)と、
ファンクションを変えても "0012" という全く同じ数字であることを考えると、
どうも AC-DC 変換部のオフセット誤差が原因のように見えます。

縁あってうちに来たからには、ある程度ちゃんとした状態にしてあげたい…
というわけで、これらの問題の調整にチャレンジしたいと思います。
あと早く電源コードを入手しなくては…。

次回更新では、内部の様子を確認します。

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