趣味の電子工作など
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去年から ロジック IC をたくさん収集していましたが、そろそろ消費するフェーズかなと思います。冬休みということもあり、Atari のアーケードゲーム Pong を作ろうと考えました。
本稿の題名は「TTL IC で自作する Atari Pong」としましたが、オリジナルの Pong は 74 シリーズの汎用ロジックで組まれているので、サービスマニュアルの回路図を元に製作することにします。サービスマニュアルや回路図は archive.org 等で手に入りますが、このページ(Dan B's Video Game Tech Page)に清書済みの PDF があるので、参考にさせてもらいます。
製作にあたって設けたルールは以下の通りです。
製作にはおおむね 60 個程度の TTL IC を使用しますが、ほとんど手持ちストックの中から揃えることができました。ただし、ストックの都合で、以下の IC は別の IC で代用することにします。
今回は以下のようなユニバーサル基板を調達しました。「新印 8.5CM*20CM」と書かれており、ロジック IC の実装に便利そうです。これ 1枚に 16 個程度の IC が楽に乗せられるので、複数枚を用いてモジュール構成とします。
以下次回。
以前紹介していた TR-6364 マルチメータですが、
電源ケーブル欠品という問題がありました。
特殊な規格のコネクタのようで、どうしてもケーブルが手に入らなかったので、
写真のように、普通のメガネコネクタに付け替えてしまいました。
(ちなみにこれはマルツで購入したもの)
これで、電池動作に加えて、内蔵トランスからの動作ができるようになりました。
電池動作との動作の違いは、内部動作が電池電圧直結から安定化 +15V になることで、
これにより
・AC-DC 変換部分オフセットの安定化
・内部 DC コンバータのピー音の解消
などのメリットがありました。
実は半年前に改造・調整していたのですが、
今動かしても ACV レンジでちゃんと 0 が出ます。
よかった。
TMS1030/1031 にはクロックドライバが無いので、
1 ピン(CK) にクロック信号を入力する必要があります。
周波数は 100k - 200kHz ほどで、14V p-p (Vdd-Vgg) の振幅が必要です。
当時の製品では、Tr 2石のマルチバイブレータでクロックを生成させているケースが多いのですが、
部品点数と消費電流が気になるので、今回は CMOS インバータによる発振回路を作ります。
こういう高電圧系の応用に CMOS の 4000B / 4500B は便利です。
4584B (シュミットトリガインバータ) を使った発振回路は、図のようになります。
4069UB を使うことも考えましたが、その場合貫通電流の影響で、
消費電流が 図の回路に比べて 10 倍ほどになってしまいます。
出力の 1k は保護用で、接続先のピン配置がまだ確実ではないので入れたのですが、
そもそも 4584 の出力 Z がそれくらいあるので、無くても同じかもしれないです。
この IC にはディスプレイのドライバ回路もなく、単にオープンドレイン出力となっているだけで、
定格などは資料が無いため不明です。
VFD を駆動するために、外部 Tr によるドライバ回路が必要です。
これは、上図のような単純な回路で十分です。
図中 グランド記号で示されている電位は、VFD のカットオフ電圧なので、
Vgg より低い電圧です。
2SC2021 は ROHM の汎用トランジスタですが、外形が FTR なので高密度実装が可能です。
ここまでの基板写真です。
抵抗などはチップ部品を使っているので、部品面に実装してあります。
ここまででの実装で、もし IC が生きていれば、
少なくともプルダウンされたグリッド出力には信号が出力されるはずです。
というわけで…
動作かくにん!よかった
製造後 40 年あまりにして、IC にはじめて電源が入れられたわけです。